虫除けスプレーを使用する時に、その成分を気にしたことはありますか?
実は数年前、小さかった息子(当時2歳)を山のアウトドアイベントに連れていきました。
その時変な虫に刺されてはいけないと思い、ちょっと効果が強めの虫よけスプレーを購入したところ・・・
子供に使用制限・・・
副作用被害救済制度・・・
有効成分 ディート・・・
何これ、ディートってヤバいの?子供には毒なの?
今まで疑問とも思っていなかったことに、またしてもハテナマークが!
多くの虫よけスプレーに使われている、
有効成分の「ディート」とは一体何者なのか?
ディート以外に虫よけの方法ってないの?
今回はそんな疑問を解決します。
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ディートとはそもそもどんな成分なのか?
「子供にはアブナイ」雰囲気を醸し出す、このディートという成分について、2児の母の筆者、情報をかき集めてみました。
<ディートってこんな成分!>
- 「昆虫忌避剤」と呼ばれる化学物質。
- 1940年代の戦時中、アメリカ陸軍がジャングルで虫除け実験をおこない、蚊やダニなど吸血タイプの昆虫に効果があると発見した。
- 安価なため、世界中の虫除け製品に使用されている。
- 虫除け成分の中では最も効き目が高く、長持ちする。
- 虫除けスプレーの中に入っている濃度では、人体に重大な事態を招くことはない。ただし、まれに蕁麻疹などのアレルギーを起こす場合がある。
- 誤って飲み込んだり、日常的に連続して使用することで、低血圧、けいれん、発疹などが出ることがある。
虫除けスプレーに入っている程度のディートでは、直ちに健康に影響を与えないです。(あれっ?どこかで聞いたことがあるようなセリフ・・・)
しかし、やはり化学物質。
濃度の高めのものを大量に付けたり、毎日連続して付けたり、誤って飲み込んでしまった場合などは、ちょっと危険ですね。
ディートによる副作用を知ろう
少なからず体に害を与えるリスクがあるディート。
大人よりも身体の発達が未熟な子供には、次のような副作用のリスクがあります。
- 発疹
- ただれ
- かゆみ
- 頭痛(※)
- めまい(※)
- 筋肉の硬直(※)
- 息苦しい(※)
※誤ってたくさん吸い込んだり、大量に塗ったりした場合です。
子供の手で使わせると、間違って口や目に入れてしまうこともありますよね。
何を隠そう私は子供のころ、間違って虫除けスプレーを目にかけてしまったことがあります。
死ぬほど痛かったです。
リアルに「目がーー!!目がーーー!!」とラピュタのムスカみたいに叫んでいました。
その時は慌てて眼科に駆け込んで事なきを得ましたが、ディートは目にも影響を及ぼす成分なので、子供へ使う時には注意が必要です!
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ディートとうまく付き合う方法
ディートの危険性を知ると、なんとなくディートを敬遠したくなってしまいます。
しかし、ディートとは完全に縁を切るわ!という決断を私は個人的にはしていません。
たかが虫と言えども、侮れないんですよ。
例えば虫刺されの代表「蚊」
日本脳炎やら、デング熱やらの原因になります。最近ならジカ熱もそうですね。
そして、ダニ。
特に「つつがない」の語源になっている「ツツガムシ」は、刺されると死亡するケースもあります。
そういうホントにヤバい、死に直結する害虫に効果を発揮するのは、やっぱりディートなんですよね。
なので、草木の多い公園で遊ぶときや、山でのアウトドアの時には、お子さんにもしっかりディートで虫除けしてあげた方がいいです。
必要な時のみ正しく使う。
これが虫除け成分ディートを子供に使う、上手な方法なんじゃないかと思います。
ディート入り虫除けを子供に使う時の5つのポイント
ディート入り虫よけを子供に使う時には、次のようなポイントに気を付けるとうまく使うことができますよ。
ポイントその1 使う前にパッチテストをする
ディートはまれに発疹を起こす場合があります。
ディートそのものが原因になることもあれば、ディート入り虫除けに含まれているアルコールが原因になることもあります。
初めて子供に使う商品であれば、まずは腕の内側に少しだけ塗って様子を見るようにしましょう。
数時間たっても変化がないのを確認してから、いざ使うようにします。
ポイントその2 使用する年齢・回数を守る
ディート入り虫よけを子供に使う時には、まず、その商品に書かれている注意事項を守ります。
何歳以上から使えるとか、何歳から何歳までは1日何回とか、詳しく書いてあります。
もしそのような表示がされていなければ、次のことを基準にします。
- 6ヶ月未満の乳児には使用しないこと
- 6ヶ月以上2歳未満は、1日1回
- 2歳以上12歳未満は、1日1~3回
これは日本国内の基準で最大の、ディート濃度が12%の虫除けに書いてある基準です。(この濃度だと「医薬品」に分類されます)
ディートの濃度が12%以下の虫除けは「医薬部外品」となり、濃度が表示されていないものもあります。
しかしそのような虫除けのディート濃度は、4%~11%まで開きがあるそうです。
万が一、ディート濃度が表示されていなくて、なおかつ濃度が高めの11%の虫除けを使ったとしても、上の基準を超えた使い方をしなければ安全です。
ポイントその3 スプレーよりも塗るタイプを
国民生活センターの実験によると、ガスでシューっと出る虫除けは皮膚にくっ付く効率が悪いそうです。
その上、子供だったら吸ってしまいます。
一番肌にまんべんなく塗れるのは、ウェットティッシュタイプか塗るタイプの虫除けです。このタイプを使うのが安全ですね!
ポンプタイプの虫除けを使うなら、一旦大人の手に取ってから子供の肌に塗ってあげましょう。
ポイント4 手と顔には塗らない
口からディートが入ることによる、副作用を防ぐための対策です。
顔は口に近いことはもちろん、目を守るためでもあります。
何回も言いますが、目に虫除けが入ったら地獄ですから。幼子にそんな地獄の思いをさせちゃいけません。
手も子供は口に入れやすいため、塗らないでおきましょう。(腕はOK)
ポイント5 必要でなくなったらすぐ落とす
お風呂に入った時についでに落とせばいいか~と、ついつい思ってしまいがちですが、必要でなくなったらなるべく早く落としてあげましょう。
目安としては、最長でも4時間です。
この5つのポイント、ぜひご参考に!
ディート以外で虫除けする方法も知っておこう
必要な時のみ正しく使えば、そこまで気構えなくてもいいディート。
しかし、日常的に使わないほうがいいとなると、他の虫除け方法も知っておいた方がいいですね。(そもそも6か月以下の赤ちゃんにはディートは使えないことだし。)
ディートを使わない虫除け方法には、例えばこんなものがあります。
天然ハーブの虫除けを使う
シトロネラ、ユーカリ、シダーウッド、レモングラスなど、天然ハーブの香りは虫が嫌います。
ディートを使わず(ディートフリー)、このようなハーブの香りで虫除けできるアイテムを使っていきましょう。
私が使ってみて、個人的に良かったのは次の2つです。
<パーフェクトポーション アウトドアボディスプレー>
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オーストラリアの自然派コスメブランドが出している虫除けスプレーです。
低刺激性で6ヶ月の赤ちゃんから使えます。
めっちゃ爽やかないい匂いがします。虫ってこんな匂いが嫌いなんだね!人生損してる!って思うくらい。
香りはかなりはっきりしていて、距離があっても分かりますが、蚊は確かに寄ってこなくなります。
<ピジョン 虫くるりん 布用>
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肌に直接付けずに、服や帽子など布製品に付ける虫除けです。
ミストタイプになっていて、身に着ける前にシュシュッと振りかけてから着せます。
これもかなりハーブの香りが強いです。
でも、不快な香りではなくて爽やかなので、子供は嫌がりません。
そして何より、肌に直接付けない安心感があります。
虫除け効果はなかなかのものでした。
植物は虫や動物の嫌がるような成分を作り、身を守っています。
その力を借りれば、ディートを使わずとも虫除けすることができますよ。
まとめ
子供にとってディートは、大人に比べてアレルギーや肌荒れを起こしやすい虫除け成分です。
しかし、危険な害虫からは一番効果的にガードしてくれる成分でもあります。
毎日のように使う。
一切使わない。
このような極端な使い方ではなく、場合に応じて正しく使い分けしていきたいですね!
虫除けについては、こちらの記事も合わせてどうぞ↓
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>>蚊に刺されやすい人、それは酸性体質かも。簡単チェックと対策方法
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