日本人は、当たり前のように食べているお刺身。
けれど、外国人には、抵抗があるお刺身。
何故なのか!?
それは、食中毒のリスクがあるからです!
日本の刺し身は新鮮だから大丈夫・・・
じゃない!!
だれでもかかる恐れのある、お刺身の食中毒の症状について詳しく解説します!
※後半寄生虫の画像があります。ご注意を。
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刺身には2通りの食中毒がある
刺身による食中毒。
その原因は大きく分けて2つあります。
- 菌やウイルスによる食中毒
- 寄生虫による食中毒
それぞれの症状がどんなものか、解説します。
菌やウイルスによる食中毒
刺身を食べたことによって起こる、菌やウイルスによる食中毒で、代表的なものは次の通りです。
腸炎ビブリオ
主な症状は強烈な腹痛、下痢です。
原因となる刺身を食べてから、10時間~24時間で症状が出ます。
夏場になると感染する人が増えます。
真水に弱い性質を持つ菌です。
従って、さばくときによく洗っていない刺身が危険と言えます。
水分補給や病院での抗生物質の投与などで、2~3日で回復する人が多いです。
ただし、下痢は2週間ほど続く場合があります。
ナグビブリオ
主な症状は、下痢、嘔吐、腹痛、発熱です。
原因の刺身を食べてから5時間~12時間ほどで、症状が出始めます。
マグロ、カニ、エビ、生カキが原因になる場合が多いです。
水分補給と、病院での抗生剤の投与などで治療します。
1週間ほどで回復する人が多いです。
しかし、死亡する例も報告されているので、体力のない人や小さいお子さんは特に注意が必要です!
黄色ブドウ球菌
主な症状は、激しい吐き気と嘔吐下痢、発熱などです。
食後3時間ほどで、急に症状が出るのが特徴です。
調理した人の手に傷や湿疹があると、そこに菌がたくさんいます。
その菌が食べ物に移動して、人の口に入り感染します。
熱に弱い性質を持っていますが、加熱していない刺身では菌の働きは消えません!
治療は水分補給が中心です。
並の体力の人なら1日~2日で回復します。
ただし、症状がひどいと入院が必要になります。
ノロウイルス
言わずと知れたノロウイルス。
その主な症状は、激しい嘔吐と下痢、吐き気、人によっては発熱や頭痛がすることもあります。
食後1日~2日で症状が現れます。
カキやホタテなどの二枚貝がウイルスを含んでおり、それを生で食べることで感染します。
治療は水分補給が中心です。
2日~3日で回復する人が多いですが、小さいお子さんやご年配の方は重症になりやすいです。
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寄生虫による食中毒
魚介類には、寄生虫が潜んでいることがあります。
加熱したり冷凍したりすれば死んでしまいますが、鮮魚をおろしてそのまま刺身にした場合には、寄生虫が原因で食中毒になる場合があります!
代表的なものを見ていきましょう。
アニサキス
主な症状は、激しい腹痛、吐き気、嘔吐、じんましんなどです。
食後8時間以内に症状があらわれます。
アニサキスの危険性があるのは、サバ、サケ、イワシ、サンマ、スルメイカ、ニシンです。
胃の中に寄生虫アニサキスがいる場合は、内視鏡で取り除いて治療します。
腸にまで入ってしまった場合は、アニサキスが死んで、吸収されるのを待つしかありません。
アニサキスは、体内では1週間ほどで死にます。
クドア・セプテンプンクタータ
ラピュタの呪文のような名前の寄生虫ですね。
(長いので以下クドアと言います)
主な症状は、下痢、腹痛、嘔吐です。
食後4時間~8時間で症状が出てきます。
クドアは、ヒラメの刺身で寄生されるケースが多く報告されています。
食中毒の中では症状が軽く、水分補給をしっかりして、1日ほどすれば回復する場合が多いです。
旋尾線虫症(せんびせんちゅうしょう)
主な症状は、腹痛、嘔吐、みぞおちの痛みです。
皮膚の下を移動することで、ミミズ腫れのような炎症が皮膚にあらわれることもあります。
想像しただけでゾッとしますね・・・。
食後数時間~2日で症状が出てきます。
ホタルイカの内臓にいる虫なので、ホタルイカを内臓ごと生で食べたときに寄生される場合が多いです。
入院して数日間で良くなる場合が多いですが、最悪の場合、腸閉塞になり、手術が必要になります。
日本人なら慣れ親しんでいるお刺身。
このような食中毒リスクがあることを考えると、食べるときに少し慎重になった方がいいですね!!
それでは次に、お刺身を食べるときに注意するポイントをまとめてみました。
苦しまないために・・・!刺身のトリセツ!
- 菌やウイルスによる食中毒
- 寄生虫による食中毒
それと、忘れちゃならない
- 鮮度の劣化による食中毒
この3つの原因から身を守るために、気を付けたいことをまとめました!
常温で放置しない
スーパーでお刺身を買ってから、家に帰るまでに、なるべく時間を開けないようにしましょう!
細菌は常温の状態が長ければ長いほど、たくさん増殖します!
食べる直前まで冷蔵庫で冷やすようにすることと、冷蔵庫の中も詰め過ぎないようにするのも忘れてはなりませんね!
汁が出ているものは買いません
値引きのシールが貼ってあるものは、「おっ!ラッキー!」と、ついつい手にとってしまいがちです。
しかし!お刺身が入っているトレーを傾けてみて、汁が流れ出ているものならアウト―!の場合が多いです。
変色している場合も、もちろん選んではいけません!
自分でさばくときはアニサキスに注意!
丸魚を自分でさばいてお刺身にするときには、アニサキスに注意しましょう!
アニサキスは肉眼で確認できます。
1cm~4cmの糸くずみたいなものがあったら、すかさず取り除いてください。
アニサキスは魚の内臓に寄生していますが、温度が上がると身のほうに潜り込む性質があります!
丸魚を買ったとき、釣った魚を食べるとき、まずは冷やしながら持って帰ることも重要ポイントです!
たっぷりの流水で洗い流しながらさばいていくと、腸炎ビブリオ菌の予防にもつながります。
お刺身には年齢制限があります
お子さんがお刺身を食べるのは、2歳を超えてからのほうが安全です。
2歳以下は免疫力が十分ではないので、食中毒にかかりやすくなります。
そして、かかってしまうと重症になりやすいです。
子供は刺身なんて食べないでしょ!と思われるかもしれませんが、意外と好きな子、います!
知り合いのお子さんで見かけたら、そっと教えてあげて下さい・・・。
親(私)の影響で、渋い和食が大好きな2人の息子。
改めて注意したいと思います!
免疫力を高めよう
菌による食中毒は、免疫力が高い人は発症しない場合があります。
普段から健康に気を遣い、身体の免疫力を高めることを意識したいですね!
何より、美味しく食事ができるのは身体が元気であるからこそ!
これは何もお刺身に限らず、全ての食中毒に言えることですね!
ちなみに、妊婦さんはお刺身を食べるのを避けた方がいいと言われます。
あれは、妊娠中は免疫力がいつもより弱っているので、食中毒にかかりやすくなるという意味からです!
以上、お刺身を食べるときのポイントをご紹介しました。
免疫力アップの方法はこちらを参考にしてくださいね。
まとめ
身近に手に入る分、食中毒の危険についてついつい見落としてしまいがちのお刺身。
私は今回、お刺身の食中毒についていろいろ調べてみた結果、なぜ外人があんなに恐れるのかが分かりました・・・。
菌による食中毒もさることながら、寄生虫の食中毒は本当に恐ろしい!
鳥肌を立てながら、この記事を書きました。汗
地獄を見ないためにも、魚介類を生で食べるリスクを今一度確認して、上手なお刺身選びをしたいですね!
食中毒についてはこんな記事も書いています。
あわせて読んで食中毒の対策に役立ててください!
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