ある日、知人から相談を受けました。
「ささえみさん、うち、失業給付金もらおうと思ってハローワーク行ったんですけど、それもらったら保険の扶養から外れるって言われたんですよ。
まだ次の就職先決まってないし、無収入やのに、ダンナの扶養から外れるって意味わからんのですけど、どういうことですか?
前の職場の給料とか、関係あるんですか?」
うむ。確かに。気になる。
ハローワークの言い分からすると、どうやら失業給付金は、収入とみなされるようだが、その基準が分からない・・・。
お金の疑問は、スッキリさせないと気が済まない!!
ややっこしい国の制度もこの際解き明かそう!!
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「扶養」は2種類ある!!
まずこれを理解しておくことで、だいぶ頭がスッキリするはずです!
タイトル通り、「扶養」は大きく分けて2種類あります。
税金に関する扶養
いわゆる「年収103万を超えるとなんとか~」ってやつです。
毎年1月1日から12月31日までの、個人の収入で判断されます。
主婦パートさんなどが、ダンナの扶養の範囲内で働くときに気にする基準です。
(配偶者控除というものです。詳しく知りたい方はこちらへ→年末調整 扶養控除の疑問!妻の退職金は所得か!?)
健康保険と年金に関する扶養
健康保険と年金での「扶養」の判断基準は、税金の扶養の場合と全く違います!
現時点から1年後の収入の見通しが、年間130万円未満
の場合、扶養に入れます。
つまり、会社を退職したのなら、その退職日の翌日から1年間の収入の見積額が判断基準となるのです!!
※ただし、これは原則です。健康保険を管轄する組合は、全国にたくさんあります。
例えば、都道府県単位で運営されている組合だったり、同業種同士で作られた組合だったり・・・。
組合によっては条件が違う場合もあるので、扶養している人が、所属している組合に問い合わせてみると確実です。
同じ「扶養」でも全然違いますね!
なぜこんなに違いがあるかというと、税金と保険・年金は、管轄している国の機関が違うからです!
健康保険の扶養については、以前の収入は気にしなくていいということが分かりますね!
では失業給付金と、健康保険の扶養の関係について見ていきましょう!
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扶養に入れるか否か!?カギは「日額」にあり!
さて、ここからは失業給付金と、健康保険の扶養の関係についての説明ですが、その前に、健康保険の扶養の判断基準について、もう少し掘り下げてみます!
ここが分かれば、なるほど納得!!です。
前章で、健康保険の扶養は
「今後1年間の収入見通しが130万円未満」
で入れるということが分かりましたね!
この基準には、もう少し細かい決まりがあります。
それは、「日額」、つまりは「日割り計算での基準がある」ということです!
130万円を月額で換算すると
ひと月の基準は108,333円以下
となります。
そして、それをさらに、日額で換算すると(ひと月を30日として計算)
一日の基準は3,611円以下
となります。
ハローワークで失業給付金の受給の手続きをする際、「受給日額」というのを確認することができます。
これは、その人の勤務期間や給料によって違います。
その受給日額が、3,611円以下ならば扶養に入れるというわけです!!
この額を超えてしまうと、扶養に入るのではなく、その人自身で国民健康保険に入る必要があります!
http://ameblo.jp/shakaihokenroumushi-jun/entry-10812641630.htmlより引用
扶養から外れるタイミングは、失業給付金をもらった時点からとなります。
自己都合の退職の場合は、失業給付金がもらえるのは申請してから約3か月後になるので、その3か月の間は、扶養に入っていられます!!
そして、失業給付金の受給が終わって、まだ次の仕事先が決まらず収入がない場合は、再び扶養に入ることができます。
仕組みが理解できましたでしょうか!?
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日々学びですな・・・。
常々思うことなんですけど、世の中知らないことだらけですよね・・・!!
特に、今回の健康保険の制度のような、生活に直結するような部分がけっこう曖昧なこと、ありませんか?
年金や、税金も、けっこうややこしくて目をつむりがちですよね!
この曖昧な感じをほったらかしにするか、調べて自分のものにするかで知識にかなり差が出るんじゃないかな・・・と思います。
学校を卒業して、いったん社会に出てしまうと、ついつい学びは二の次になってしまいがちですが、大人だってまだまだ伸びしろはあるはずです!!(お酒の影響とかで、若いころよりは記憶力が微妙ですけどね 笑)
日々学びの姿勢を忘れずにいたいですね!
そして学んだことを、次の世代が困らないように、子供たちに伝えていくのも大人の一つの役目なんだ!!と強く思います!!
それでは今回は、健康保険と失業給付金についてのお話でした。
<追記>
こちらの記事もあわせて読むとなるほど!が増えます。
良かったら参考にしてくださいね。
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