年末調整では、正確な税額を算出するため、家族が扶養控除の対象になるのかが重要なポイントですよね!
扶養控除の対象になるかどうか判断するときに浮かぶ、一つの疑問・・・。
「そういえば、嫁さん退職して退職金貰ってたけど、それって扶養控除から外れる原因になるんじゃないか・・・?」
扶養控除から外れるという事は、すなわち税金が上がるということ!!これは大問題だ~!!
妻の退職金は扶養控除の判断でどう扱われるのか!?
解決していきましょう!!
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配偶者控除を詳しく知る!
妻の扶養控除は、正確に言うと
1.配偶者控除
2.配偶者特別控除
という2つに分かれます。
それぞれどのような条件なのでしょうか?
配偶者控除
配偶者の合計所得金額が38万円以下の場合、納税者(扶養する人)の所得税が軽減される。
配偶者特別控除
配偶者の合計所得金額が38万円超76万円未満の場合、納税者の所得税が軽減される。(合計所得金額が多ければ多いほど、軽減される所得税額は少なくなる)
※合計所得金額について
所得は、10種類に区分されています。
例えばお給料なら、「給与所得」、賃貸収入なら「不動産所得」というように。
年金は「雑所得」という種類になります。
年金と扶養控除の関係について気になる方はこちらを参考にしてください!
これらはそれぞれの計算方法により、収入から経費などを引いて、純粋な「儲け」を算出します。
それぞれの「儲け」を合計したものが、合計所得金額です。
ちなみに、給与所得は
給与所得=収入金額-給与所得控除額(最低65万円)
で算出します。
配偶者の収入が給与からのみの場合で扶養に入ることを考えるときは、給与所得控除額は65万円をもとにします。
つまり、一年間の給与収入が
配偶者控除なら103万円以下、
配偶者特別控除なら103万円超~141万円未満
が、扶養の対象者になれる条件です。
配偶者控除の条件について確認できたら、いよいよ退職金に扱いについて見ていきましょう!!
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退職金は「退職所得」です
さきほど合計所得の説明の部分で、所得は10種類あると言いましたね!
会社からもらった退職金は、この10種類の所得のうちの「退職所得」に当てはまり、給与所得とは別の計算方法で計算されます!
退職金は、その社員に対して「貢献してくれてありがとう!お疲れ様!」という意味で支給されるものですよね。
なので、その意味を無駄にしないよう、「儲け」とみなす部分を少なくできるような計算になるのです!
国の優しさです。バファリンには及ばないけどね。
具体的な計算は次の通りです。↓
退職所得の金額=(収入金額-退職所得控除額)×1/2
※退職所得控除額
勤続年数が20年以下
40万円×勤続年数(最低80万円)
勤続年巣が20年以上
70万円×(勤続年数-20年)+800万円
例えば、退職金が2000万円で勤続年数が30年の場合
退職所得の金額={2000万円-(70万円×10年+800万円)}×1/2
の計算となり、退職所得の金額は250万円となります。
収入金額-退職所得控除額の時点でゼロやマイナスになった場合は、退職所得がゼロとなります。
ここで、よくあるケースである「妻が給与と退職金をもらった場合(それ以外の収入は無し)」について説明すると・・・
退職所得と給与所得を合わせた額が、
38万円以下である場合は配偶者控除の対象に、
38万円超~76万円未満である場合は配偶者特別控除の対象になることができます!
退職金は計算によって「儲け」を少なくできるので、年末調整において妻の配偶者控除の申告には、影響がない人もいることでしょう!
配偶者控除がなくなる?
今の国会では、配偶者控除の見直しが議論されていますね!
まだ詳しいことは決まっていないようですが、近い将来に、配偶者控除がなくなってします可能性もあります!(2017年に新制度が導入される・・・なんて噂もありますね)
税の負担が重くなってしまう・・・。
そうなった場合に、私たちはただ我慢するしかないのでしょうか!?
私は常日頃から思っていることがあります。
こういった税の制度や、景気の波に翻弄されないように、「収入を得られる道は複数作っておいた方がいい」と。
私の父は会社員で、母は専業主婦です。
小さいころから当たり前と思っていた「大人になったら一つの会社に勤めて給料をもらう」という感覚。
それは時代と共に、変えていかないと危ないんじゃないかと・・・。
大企業が簡単につぶれてしまう時代になりました。
もしかしたら、収入の道が一つでは、自分の生活、家族の生活は守れないかもしれません!
私も現在、自分と家族の生活を守るため、いろいろ方法を模索しています。なんせ世帯主なんで。責任重大です!!!
当たり前が当たり前でなくなる前に、しっかりセーフティネットを作っておきたいものですね!
それでは、今回は退職金と扶養控除についてのお話でした。
<追記>
社会人をとりまくお金やマナーについての、記事まとめページを作りました!
良かったら参考にしてくださいね!
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