タバコが及ぼす健康被害で「ニコチン依存症」というものがありますよね。
依存症というくらいなので、タバコをやめられない状態だということは、なんとなく分かります。
じゃあ、その「基準」はどのようなものなのか?
なぜニコチン依存症になるのか?
依存症から抜け出すにはどうしたらいいのか!?
今回はニコチン依存症について、迫ってみたいと思います!
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あなたはどう!?ニコチン依存症をチェックできる10項目!
ニコチン依存症かどうかを調べるには、次の10項目の症状にどれだけ当てはまるか?で判断します。
ニコチン依存症をチェック!
①自分が吸うつもりよりも、たくさんの本数を吸ってしまうことがある。
②禁煙や、本数を減らそうと試みて、断念したことがある。
③禁煙や、本数を減らそうとしたときに、タバコが欲しくてたまらなくなったことがある。
④禁煙や、本数を減らしたときに、次のような症状が出た。
イライラする・神経質になる・落ち着かない・集中しにくい・憂鬱になる・頭痛・眠気・胃のむかつき・脈が遅くなる・手が震える・食欲が増す・体重が増える
⑤上の症状を消すために、またタバコを吸い始めたことがある。
⑥重い病気にかかったときにも、身体に悪いと分かっていながらタバコを吸ったことがある。
⑦タバコで健康問題が起きていると自覚していても、吸うことがある。
⑧タバコで精神的問題がおきていると自覚していても吸うことがある。
⑨自分はタバコ依存だと感じることがある。
⑩タバコが吸えない仕事や、付き合いを避けることが何回かある。
10個の項目のうち、5つ以上に当てはまった場合はニコチン依存症になっている確率が高いとされています!(※最終的な判断は、禁煙外来にて医師が行います)
ちなみに、上の10項目は、日本循環器学会が定めている「禁煙治療のための標準手順書」に基づいた判断基準です。
Tobacco Dependence Screener(ニコチン依存症判定テスト)略してTDSと呼ばれるものです。
夢の国、東京ディズニーシーと同じ略称ですね。だいぶギャップがありますが・・・。
どうやらニコチン依存症になると、やめられない~という精神状態のほかにも、震えや胃のむかつきなどの身体の変化もあらわれるようですね!
医学的には、ニコチン依存症は「精神疾患」と位置づけられています。
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ニコチン依存になるメカニズムとは!?
一度とりこになると、なかなか抜け出せないニコチン依存症。
なぜそうなるのか?
そのメカニズムは、ひとことで表すと「脳の勘違い」です!
ニコチンの粒子は、脳の中で作られる「神経伝達物質」によく似ている構造を持っています。
タバコを吸うと、ニコチンが肺から血管に入り、素早く脳に到達します。
このとき、脳はニコチンを神経伝達物質と勘違いして受け入れてしまいます。
ニコチンを受け入れると、脳からはドーパミンが出されます。ドーパミンはご存知、快感を生み出す物質ですね。
そのため、タバコを吸うことにより快感を覚え、もう一度吸いたくなるのです。
この仕組みは、覚せい剤などの薬物と同じです。
ただし、ニコチンは覚せい剤と違って
極端に依存する例が少ない
車の運転などに影響が出ない
などの理由で、有毒物質とされながらも、タバコが気軽にコンビニやスーパーで買えるという状況にあるのです!
確かに薬物に比べると、身体を蝕む速さはないかもしれませんが、それでもタバコを吸う期間が長くなればなるほど、吸わない人に比べて肌の質や歯、髪の状態が明らかに違いますよね!
ちなみに私の父は、35年間タバコを吸い続けて、ただいま禁煙6か月目に突入したのですが、見るも無残な状態になっていた頭皮に髪の毛が増え始め、さらには白髪の数が減ってきました!
そんな父の、斬新な禁煙方法についてはこちらで詳しく紹介しています。
(<追記>この記事を書いた時から早2年。現在も吸っていません。)↓
→タバコ歴35年がたった2日で成功した禁煙方法 そのやり方とは?
反対の例も挙げます。
私が以前働いていた飲食店の、ヘビースモーカーの常連客(女性)を最近何年かぶりに街で見かけたのですが、なんかもう・・・しゃれこうべ・・・?という見た目になっていてビックリしました。
髪形は変わらず金髪のワンレンストレートだったんですが、肌が土気色で、目の周りや頬が落ち窪んでいて、見るからに不健康そうでした・・・。
もちろん、100%タバコのせいではないと思いますが、そうなってしまった一つの要因として、タバコ(ニコチン)があるのかな~と感じました。
そんなこんなで、私自身は、とても危険なものとして認識しているニコチン。
お悩みの方も多いであろう、ニコチン依存症から抜け出すには、一体どうすればいいのでしょうか!?
禁煙外来って何するの?
自分の意思ではどうにもならない!けどタバコをやめたい!という状態にまでなったニコチン依存症は、「治療」というカタチで解決していくのが一般的です。
ここ数年で知られるようになった禁煙外来。
泣かないで~♪の舘ひろしさんも、これで禁煙に成功したとあって、注目を集めていますね!
でも具体的に、禁煙外来って何するの?ということについて、まとめてみました。
禁煙外来のおおまかな流れをチェック!
禁煙外来には、健康保険が効くケースがあります!
その条件は・・・
- この記事の最初でご紹介した、「ニコチン依存症チェック」で5項目以上が当てはまる
- タバコを吸っている年数×1日に吸う本数=200以上である
- 1か月以内に禁煙を始めたい意思がある
- 禁煙治療を受ける同意書にサインしている
- 健康保険の効く禁煙外来を受診している
これらの条件をすべて満たしていて、健康保険が効くと治療費の負担は約2万円ほどです。
それでは、治療の流れを見ていきましょう!
図のように、12週間で5回診察を受けます。
初回の診察で、問診をしたり、これからの治療の流れを確認したりして、タバコをやめるんだ!という決意を改めて固めます。
ここから、禁煙パッチや内服薬などの「禁煙補助薬」と言われるものを使って、禁煙が始まります。
禁煙補助薬は、ニコチン依存の度合いによってその人に合ったものが処方されます。
最初の7日間はタバコを吸いながら補助薬を使い、8日目からは、タバコから離れます。
そして、2回目からの診察では、息の成分を調べたり、医師からアドバイスをもらったりして、禁煙を引き続きおこなっていきます。
人によってペースはまちまちですが、禁煙を初めて4週間ほど経ってくると、身体に良い変化があらわれる場合が多いそうです。
12週間後、最後の診察で禁煙が続けられていれば、治療は終わりになります。
万一禁煙ができなかった場合は、健康保険の適用ができなくなりますが、治療は続けることができます。
禁煙外来での禁煙成功率は、約70%ほどと言われています。やはり、第三者に管理してもらいながらの禁煙は、成功率が高いようですね!
禁煙外来の数は年々増え続け、今では全国に15000以上あります。本気でニコチン依存症を、克服しようと思っている方は、近くの禁煙外来の門を叩いてみるといいのではないでしょうか?
まとめ
ニコチン依存症の症状は、
頭の中では、タバコが健康に良くないと分かっていながらも、タバコがどうしてもやめられない・・・
または、健康に害が出ていてもやめることができない・・・という精神的な要素と、
禁煙に挑戦してみたものの、頭痛や胃の不調、震えや眠気などの、身体的な要素があることが分かりましたね!
確かにタバコの煙をくゆらせる姿はカッコいいかもしれませんが、きっぱりとタバコをやめる姿も、また潔くてカッコいいもの!!
子を持つ親の身である私としては、自分の子供にはタバコは吸ってもらいたくないし、今現在、ニコチン依存症で悩んでいる人たちが少しでも減ってくれるのを
祈るばかりです・・・。
<追記>
こちらの記事もあわせて読むと、知識が増えて健康に近づくかもしれません!↓
→しんどい思いはもうこりごり!病気になりにくい身体をつくる!今すぐできる習慣まとめ
→タバコ歴35年がたった2日で成功した禁煙方法 そのやり方とは?
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